日本の古典柄にこめられた想い【草花由来の柄】 – KIMONODE DESIGN 04

今回は花柄についてご紹介します。
花には花言葉や、花が持つイメージ、季節に応じた想いが込められています。
人気の花について、意味や由来を調べてみました。
今回のイラストは動物編と同じくスタッフが切り絵に挑戦しています。
そちらも合わせてお楽しみください。

『花』由来の柄

形や組み合わせ方で、色々なバリエーションで使われる花柄です。
ハート形の葉が印象的なデザインで、二葉葵は京都賀茂神社の神紋として、三つ葉葵は徳川家の家紋としても有名です。
葵は、茎を長く伸ばしながら光に向かって伸び育つ事から『発展する』という意味合いがあり、縁起物として愛されています。

冬でも落葉せず風雪に耐える事から、『長寿』の象徴とされている松。
笠松、若松、唐松、老松、松竹梅等バリエーションも豊富で昔から愛されている柄ですね。

真っ直ぐ伸び、瑞々しい緑色をしており、強い繁殖性を持つ竹は、神聖な植物として神事に用いられてきました。
冬でも葉が枯れずに茂っている事から、松同様正月の飾りとしても使われます。

梅は、新春を表す花木として時代を問わず人気があります。
寒い冬にいち早く花を咲かせる事から忍耐があり、『生命力の象徴』として好まれるようになりました。
別名を好文木と言い、学問が栄えると立派な花を咲かせるとされ、学問ともつながりが深いようです。

日本の国花として、日本人に愛される桜。
平安時代頃より桜を鑑賞する習慣が始まったそうです。
八重桜や枝垂桜(しだれざくら)、桜の花びらが流れる桜川等、様々な華やかな柄が出来ています。
桜の季節ものの柄ではありますが、日本の象徴でもあり、いつ着ても良いという考え方もあるそうです。

川や鹿等と合わせて使われる事も多く、秋の風情を感じさせてくれる文様です。
紅葉(こうよう)前の緑の葉を使う事もあり、その際は初夏に向かう頃を表す文様として使われています。

藤は古くから観賞用として親しまれていた柄ですが、垂れ下がる花の形から成り下がるとイメージされ、屋敷内等には植えなかったそうです。
しかし、花の形が稲穂を想像させるため、『豊作を予兆する花』とする見方もあったようです。
花がたくさん咲く事から『子孫繁栄』の意味も持ち合わせていたようです。

仏教伝来とともに神聖な花として伝わり、俗世に汚されない無執着の心のたとえとされて、使用された柄です。
蓮の花は泥水の中からしか立ち上がらず、その泥に染まる事無く崇高に咲く事から神聖な花として捉えられています。

牡丹

『立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花』で御馴染みの牡丹。
あでやかで大きな花は『富貴』や『幸福』の象徴として愛されてきました。
獅子牡丹や牡丹唐草など、他の柄との組み合わせも多かったようです。

菊は元来中国より、不老長寿の薬効があるとして伝来したものだそうです。
皇室の御紋に使われる花で、花言葉は『思慮深い』だそうです。
長寿や子孫繁栄を願う気持ちが込められています。

紫の綺麗な筒状の花を咲かせる桐。
生長が早いのが特長で、女の子が生まれると桐の苗を植え、結婚する時にそれを箪笥にして持たせていたようです。
3本の花と3枚の葉が描かれる事が多いようですね。

椿

樹木自体は長い寿命を持つことから『継続』の意味、花には大きく広く開花することから『発展』の意味があります。
古来から悪霊を払う力があるとも言われています。

菖蒲(あやめ)

菖蒲『しょうぶ』と読む事から勝負強さや、『尚武』と当てて、礼儀正しさを意味するものとして捉えられてきました。
また、魔除けの効力もあったとして知られています。

水仙

すらりと伸びる印象から『気高い知性美』を感じる花です。
文様として使われるようになったのは近代に入ってからのようです。
新春の瑞兆花(良いことが起こる前兆)とされています。

紫陽花

万葉集にも登場する花で、古くから親しまれていました。
現在では浴衣によく見られる花ですね。
花言葉も色々あるのですが、『元気な女性』『辛抱強い愛情』『家族の結びつき』等があるそうです。

桔梗

花言葉は『清楚な美』です。
他にも日本女性らしさを示す花言葉がたくさんあります。
つぼみが膨らんだ風船のような形であることから英語ではBalloon flowerと表記します。

撫子

秋の七草の一つで淡い紅色の花をつけます。
我が子を撫でるようにかわいい花である事からこの名前がついたものと思われます。
花言葉は『大胆』『勇敢』。

秋の七草の一つで、紅紫色や白い花をつけます。
小さくてはかないものとして、万葉集でも多く詠まれています。
『内気』『柔軟な精神』『前向きな恋』等の花言葉があります。

薔薇

西洋では、愛と美の象徴として使われてきました。
日本では源氏物語の中に薔薇の記述はあるものの、流行したのは明治以降と言われています。
薔薇は花の色で花言葉が異なりますので、気になる方は調べてみて下さいね。

橘はみかんの一種で、格調の高い文様として愛されてきました。
柑橘系でありながら酸味が強く生食には向きませんが、常緑の葉が『永遠』を喩えるという事で喜ばれていたようです。
江戸時代から庶民に愛された柄です。
花言葉は『固い絆』『愛情』

まとめ

いかかでしたか?
4回に分けて様々な柄をご紹介してきましたが、紹介しきれなかった柄もたくさんあります。
KIMONODEは、古くから伝わる柄に込められた想いも大切に、今後も新たなデザインを提案していこうと思います。

追記:スタッフの影絵の実力も少しはついてきたかもしれません。次回作(製品化?)にもご期待下さい!