日本の着物と世界のkimono事情 – KIMONODE TIPS 04

世界と日本の着物事情アイキャッチ

ここ数年で、日本語で言うところの着物と、アルファベット表記のkimonoにちがいが出てきていることをご存知ですか?
私たち日本人が思い描いている和服=着物というイメージは、必ずしも世界のkimono事情と一緒ではありません。
今回、この着物とkimonoのちがいについてわかりやすく説明していきます。

日本の着物

日本の着物: image

まずは日本語でいうところの着物、和服について語っていきます。
着物は、文字の通り「着る物=服」を指し示していますが、日本語で着物といえば和服、特に江戸時代に着用されていた衣服のことを意味することが多いのは周知の通りです。古くは呉服、中国の呉から伝来した服から派生したと言われており、振りや衿の形、帯の幅などが独特な日本独自の伝統衣装として親しまれています。

世界のkimono

Googleなどの検索エンジンで着物よりもkimonoの方が検索ボリュームとして多いことはご存知ですか?
日本の人口の数と比較すれば、圧倒的に世界人口の方が多いわけですから当然のことではありますが、日本人としては少し意外な感覚があります。
この感覚は、「着物は日本の文化」という意識があるからだと思います。
では、どこの国でkimonoというワードが多く検索されているかというと、実はブラジルが一番多いという結果が出てきます。
日本は51番目ぐらいになります。(Googleトレンド調べ 2017年4月時点)

ブラジルのkimono

ブラジルのkimono: image

なぜ、kimonoの検索でブラジルが多いのか、その理由は本当に意外なものでした。
ブラジルの関連ワードで1位になっている「kvra kimono」をGoogleの画像検索で調べてみると、とてもいかつい男性たちが登場してきます。
ブラジルはブラジリアン柔術の国、つまり柔術着、柔道着がkimonoとして取り扱われていることがわかります。
この結果は全く予想していなかったので、本当にびっくりしました。

* 少し調べてみたところ、KVRAは、ブラジルのスポーツアパレルのようです。

kimono + ???

それでは2位以下のシンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシアなどを順番に開いていきます。そうすると一つのキーワードがどこの国でも5位以内に入っていることに気づかれると思います。
そのワードは”kimono cardigan”です。(* インドネシアではkimono cardi)
カーディガン、つまり羽織る服を海外ではkimonoと呼んでいる。これはファッション業界に聡い方はピンと来るかもしれません。
その結果はブラジルの時と同じようにGoogleの画像検索をすれば一発でわかります。カラフルな形状のカーディガンを羽織った女性たちがたくさん出てきたと思います。
そのカーディガンの形状は様々ですが、何点かは日本の衣服のあるものに似ていると思いませんか?
そう「ハッピ(法被)」に似ているのです。

5年ほど前にNYでハッピを羽織ろうという活動を日本人の方がされていたのをFacebookで見かけたことがあります。おそらく、そこから広がり、ハッピ=kimonoとして定着し、ファッション路線で進化してカーディガンの一種になっていったと個人的には推察しています。(もし実際の広がり方を知っている方がいましたらぜひ教えてください。)
KIMONODE(キモノード)をスタートする2年前、2014年8月13日のDaily Mail Onlineの記事でこのkimonoがすでに紹介されており、知人から教えていただいたことを思い出します。

それからの2年間で大手の海外ファッションブランドでkimonoとしてカテゴリーを作って販売しているところもあったり、小規模ながら専用のオンラインショップを見ることもできます。
Daily Mail Onlineに紹介されてから3年弱、すでにファッションとして定着していると言っても大丈夫な期間が経ったのではないでしょうか。

まとめ

このように着物とkimonoの差異を説明してきましたが、お分かりいただけましたでしょうか。
個人的には和服=kimonoであってほしいとは思いますが、“khaki kimono”(カーキ色のkimono)と検索するとほとんど日本の着物が出てこないことからもkimonoは日本発祥の言葉でありながら、日本人のコントロールを離れてしまっていると言えます。
これを着物という言葉が崩れていく嘆かわしいことと捉えるか、衣服の発展と捉えるか、それは立場によって異なって来るものだと思います。

しかし、KIMONODEもまた、着物で新しいファッションを形づくるという意識で立ち上げ、これまでの2年間を進んできました。
このkimonoと同じように、もしくはkimonoという言葉が本来の着物とニアリーイコールになるようにしながら、「着物を誰でも楽しめる服にする」こと、それこそが自分たちの目標です。
とても高く、困難な目標でありますが、今後の商品開発や発表を通して表現していきたいと思います。

まずは夏に向けての新色を少しと新アイテムを考えています。
これからのKIMONODEにどうぞご期待ください!